美味しい日本酒を求めて~京都・滋賀編~(後編)

2015.9.3

ダラダラと3週間をまたいでしまった京都・滋賀の酒旅、いよいよ最終章です。
※写真は下鴨神社の納涼古本市の様子。
日本酒は関係ありません。笑


酒蔵訪問の最大の楽しみといえば、やはり・・・

試飲は大事なお勉強。笑

なんと、突撃訪問した何処の馬の骨とも知れない東京人に、ワイングラスで試飲をさせて頂きまして。社長には頭が上がりません。

左から順に頂きました。

まずは一番左の辛口純米生原酒の竹生島から。

舞い上がるような華やかさと、すーっと消えていく儚い夢のような飲み口。
辛口とは謳っているものの、決して過去に流行ったといわれる「男酒」のニュアンスとは違い、言わば白ワインのような軽快で華々しい風味です。
それもそのはず、仕込み水は鮎も泳ぐ地内川の中流を汲み上げた軟水。女性らしい優しいお酒に仕上がります。


「食前酒としても楽しめるような、ワイングラスで美味しい日本酒にしたくて」という作り手の意図に納得。
和洋折衷な冷たい前菜に合わせたい!


そしてお次は写真右の雪花(せっか)。
純米吟醸生タイプです。
先ほどのお酒よりもしっかりとしていて甘味が強く、そして複雑。
酸味と苦味が見え隠れし、良い意味で実態のつかめないミステリアスな魅力にうっとり。
社長曰く、ホワイトソース系のお料理が合うとのこと。
なるほど、このお酒、クリーミーなお料理に溶け込むこと間違いない。


お酒と料理のマリアージュをこれほど具体的に考えてお酒を造られている蔵は、案外多くはないのでは?

お次はこちら、純米吟醸生の吟花。
雪花は山田錦でしたが、こちらは滋賀の吟吹雪を使用。
山田錦は大吟醸の王様ですが、吟吹雪も負けず劣らず、吟醸向きの酒米。
フルーティーな吟醸香が広がりつつ、すっきりきれいな味!!


そして稲穂のラベルが爽やかな純米吟醸の竹生島(写真右)は、滋賀県産玉栄を使用したもの。
いわゆる「飲みやすいお酒」と評されるタイプでスルスル飲めるのですが、決して単調な味という訳ではありません。甘みと酸味のバランスが素晴らしい!!


いやあ、本当にハズレの無いこと。
蔵で頂くというのも最高のスパイスですよね。


そして最後に熟成古酒を。

個人的に、古酒というと紹興酒のようなカラメル風味のイメージをもっておりますが、竹生島の古酒は、どちらかと言うとブランデーのような乙なかんじ。
ドライフルーツやチーズ、ナッツと合わせたい!


洋酒好きを日本酒の世界にひきずりこむ計画を練りながら、大事に頂きました。


…と、ここまで竹生島の魅力をお伝えしてきましたが、東京人の私にとっては残念なことに、東京には殆ど出荷されていないそうで、大半が地元消費、あとは主に関西圏(西日本)ということでした。


うむむ…どうにか竹生島が全国に行き渡るよう、各地の酒屋さんに働きかけなければという使命感を勝手に抱き、吉田酒造さんを後にしました。笑


酒旅はまだまだ続きます。
蔵を後にし、次に向かったのは・・・

こちらも素敵な家並み。
訪問したのは、地蔵院の門前町として栄えた宿場町である木之本にて、賤ヶ岳の戦いで秀吉を天下人へと導いた7人の侍に由来する銘酒「七本槍」を醸す、富田酒造さんです。

天文年間創業の歴史を誇る当蔵は、北大路魯山人も愛したと言われ、現在は若手イケメン社長として女性層から圧倒的な支持を得る富田泰伸さんが指揮をとられています。


東京でも名を馳せる七本槍ですが、綺麗に整えられた売店は常に客足が絶えず、地元の方にも大変愛されていることが分かりました。

今回は完全にノーアポだったため、純米の七本槍を購入して、蔵を後にしました。

電車で琵琶湖を一周して京都に戻り、夜は木屋町の「出会い茶屋おせん」さんへ。
素材の味を大切にした上品な出汁の京料理が日本酒に合うもので、京都を訪れた際は毎度訪問しているのです。
季節感を大切にしたお料理をいただきました。


お通しは3種。
そうめんウリの煮こごり、カボチャと枝豆の和え物、きゅうりの酢の物。
器も素敵なんですよね。

お造りはカンパチ、鯛、鱧、湯葉。
やはり、夏の京都に来たら鱧ですよね~。

お酒も何種か頂いたのですが、一番印象的だったのがこちら。

伏見の松本酒造さんの「呑み足りて味を知る」という純米酒。
独特なネーミングにドキリ。

伏見らしい上品でなめらかな味わいで、和食にピッタリの食中酒!!
お燗にしても良さそう。

そして最後に名物「たぬきごはん」(薄揚げの餡かけごはん)を頂き、酒旅を美味しく締めくくりました。

購入した日本酒を帰りの新幹線で開け周囲の白い目を浴びたことはここだけの話。笑


お世話になった方々と、良い酒良い人に出会わせてくれた酒縁に感謝感謝です!!


みなさまも、ノープランな酒旅にぷらりと出掛けてみてはいかがですか?

kajin09

TOKYO

フードコーディネーター

真野遥

好きな日本酒の銘柄:丹沢山、風の森、若波、伯楽星、日高見、早瀬浦、会津娘、天狗舞、天の戸、不老泉etc

お酒大好きフードコーディネーター。 祐成陽子クッキングアートセミナー卒業。 最近のテーマである「出汁と日本酒」を基軸に、レシピ提案やフードコーディネート、ケータリング等で活動中。 有楽町の「后バー有楽」月曜女将。 まだまだ勉強中の身ではありますが、日本酒の魅力や食器・酒器、日本酒に合うの料理のレシピなどを沢山ご紹介していけたらと思います!

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