[第一回]日本酒業界で働く人の話を聞いてみよう![前編]

2017.6.26

SAKE美人編集局です!
この度、SAKE美人編集局初の公式不定期連載企画を始めることとなりました!
題して「日本酒業界で働く人の話を聞いてみよう!(仮)」です!
今回は第一回として、先日イベントにお邪魔させていただいた、MUEZの上田さんにお話を聞かせていただきました!
IT×日本酒という分野で躍進し続ける上田さんのお話はとても光るものがたくさんありました!
今回インタビューにあたり、自由が丘の大人が寛げるカフェ「wine & coffe Navio」さんに場所提供のご協力をいただきました、ありがとうございました!

*このインタビューは事前にアンケートを取らせていただき、それを元にインタビューをさせていただきました。
*以下敬称略で人物を表記します。

◆MUEZ(ミューズ)とは?

◆今回インタビューを受けていただいた上田 睦紘さんとは?

IT関連企業にて新規事業企画/事業戦略立案、業務効率化推進/開発ディレクション/新規事業立ち上げ/Webマーケティングなど、インターネット業界で多岐にわたる仕事をされていたそう。これまで培ったインターネットビジネスのノウハウを活用して日本酒の美味しさを世界に広げるためオリジナル日本酒ブランド「MUEZ」を立ち上げてプロデューサーとして活動されています。

◆上田さんは元々インターネット業界で働いていた、日本酒業界とは違う業種でスタートした職歴
-----本日はよろしくお願いします!早速ですが、上田さんって元々インターネット業界で働いていらっしゃったんですよね。

上田:はい。インターネット業界の会社でサービスの企画とかですね。まぁサービスだけではなくてどっちかっていうとビジネスモデルも含めた新規事業企画みたいなものが多かったですね。
新卒でソフトバンクに入社した当初から、自分で考えたサービスをやっていきたいという思いがあり、入社3年目くらいのときに社内の新規事業提案制度みたいなのに自分の考えたビジネスプランを出したら、それが結構評価されて最終プレゼンで孫社長含めた役員に向けてプレゼンしましたね。
プレゼンの結果、提案者が中心になって事業化検討しなさいという話になったんですけど、自分自身若すぎたし、やはり大きな組織ということもあるしで、なかなか事を前に進めることが出来ず事業化については断念しました。
その後も色々と新規事業やサービスの企画や事業戦略を作ったりといった仕事をしていました。

そして、もう少し小さい組織で自分が物作りとかプロダクトを作ることに深く関わりたいと思い、Viibarという当時社員数が20人くらいのベンチャー企業に転職しました。

-----なるほど動画のマーケティングベンチャーのViibarに行かれたということなんですけど主にどういうお仕事をされていたんですか?

上田:えっと結構いろいろやりましたね。ポジション的には経営上の課題がありそうなところを潰していく役割としてやってほしいというような何でも屋的な立ち位置で入りました。一番最初課題だったのが、動画の制作をサポートしている社員の工数を減らすという仕事です。せっかく売上が増えても制作サポートの工数がそれに比例して増大していくと、利益が出ない構造になってしまいます。横串で制作サポートの社員の仕事を観察して、やっている仕事を分解、”やらなくていい仕事”、”ソフトウェアに置き換えられる仕事”に仕訳して業務効率を上げていきました。
その次がソフトウェアの開発ディレクターですね。ViibarはWEBサービスを自社開発しているので、その新機能の仕様を作ったり、開発チームがより効率的に開発が進められるような開発手法を導入したりという仕事をしていました。
その後は新規事業の立ち上げとその事業責任者として事業の推進を行いました。最初は僕とエンジニア1人、デザイナー1人の3人チームでやっていたので新たにベンチャー1つを起こすようなイメージでしたね。僕は事業責任者 兼 営業 兼 開発ディレクターみたいな役割でした。
最後はWEBマーケティングです。自社のWEBコンテンツなどを通じて見込み客を集めて、実際に顧客になるように育てていくということをITツールを駆使して効率的にやる方法を作っていきました。

◆MUEZのブランドの立ち上げは出会った日本酒やアジアなどの世界を見て感じたことがきっかけだった。

-----今活動してらっしゃる内容っていうとMUEZのブランドの立ち上げとそのMUEZ自体のプロデュースが主なんですか?
上田:そうです。自分がプロデュースする日本酒「MUEZ」の活動がメインです。半年ほど立ち上げの準備をして、今年の2月に第一弾商品であるMUEZ beta0.1のクラウドファウンディングを開始。目標金額の130%もの支援が集まり無事商品化することが出来ました。
5月末には第二弾商品のbeta0.2が完成。現在はbeta0.3の予約販売を行っています。7/17週には完成予定です。


-----日本酒との出会いはどのようなものだったのですか?

上田:最初日本酒に出会ったのが24~25歳くらいなんで、5〜6年前の時だったんですけど、当時働いていた時の会社の先輩に連れられ新橋の立ち飲み屋さんのみたいなところに行って、そこで飲んだ日本酒がすごい美味しかったんですよね。それまであんまりちゃんとした日本酒飲んだことがなかったんですけど、そこで飲んだ日本酒はフレッシュで香りが華やかでコクがあって。たぶん時期的にも新酒の頃でしたね。僕の中で日本酒の飲みにくいイメージとは全然違ったんで、これは美味しいなって思ったんですよね。
ちなみにそれは、長野県川中島の酒千蔵野という蔵元の「幻舞」っていうお酒です。
その後いろんなお酒を飲んでいくわけなんですけど、次に衝撃を受けたのは而今という三重のお酒です。これも同じ先輩が「これ飲んでみろ」って。今や十四代みたいにプレミアがついちゃって買えないんですけど。今だに憧れのお酒です。

-----ちなみに日本酒に関わる資格をお持ちですよね、その資格ってどのタイミングで取られたんですか?

上田:よくご存知ですね。日本酒のきき酒師の資格を持っています。日本酒の仕事をやろうって時に決めたのが去年の8月とかなんですけど、やはり業界に入るにあたり前提となる、ある程度の知識を持った上で動き始めないといけないなって思って。日本酒の仕事をやろうと決めたその日に申し込みました。それが最初にやった仕事です。

-----そうなんですね。ちなみにその利き酒師の資格をとったことによってよかったなっと思ったこととかあります?

上田:あんまり利き酒師だというのを押してはないんですけど…笑 造りの前提となる知識をある程度勉強できていたんで、やはり蔵の人との話す時も会話が通じるというのはありますよね。
あとは、テイスティングでお酒の味の特徴を記していく試験とかもあるんですけど、その勉強を通じて今までなんとなく感じていた香りの特徴が何によってもたらされているのかとかがわかるようになったのは大きいですね。
MUEZをどういう味にしていきたいかという指針を作る際にも役に立っています。あとは最初パートナーを探すために蔵元を色々と回ったんですけど、「こっちは本気です」という証明にもなったかもしれません…笑

-----なるほど。事前アンケートで記載がありましたが海外を旅した際に和食のグローバル進出を肌で感じたらと、で日本酒もまだまだ海外に広められるポテンシャルがあるなーっと思われたことですが、具体的にどこを旅されたんですか?

上田:あー良い質問ですね。前の会社を辞めてミャンマーとガンボジアとタイに1人で旅したんですね。タイは経由地点だったので寄って行ったんですけど、本来行きたかったのはミャンマーとカンボジア。
日本は緩やかに経済が衰退していっているというのもあり、どことなく閉塞感があると思うんですよ。そこで、これから大きく経済成長していきそうな国を行ってそのヴァイブスを感じたいみたいな。やっぱり勢いがあるところに行くとなんかテンション上がるじゃないですか。
で、行ってみたらまぁすごい活気なわけですよ。国中の人たち皆目線が上がっているというか。
でもそこで改めて気づいたのが、和食の勢いなんです。既ににだいぶ経済成長しているというのもあって、タイがすごかったんですよ。バンコクで最も高級なデパートのフードエリアがほぼほぼ和食もしくは和食風のレストランなんですよ。
結構それで驚いて。そういう高級デパートで食べるような高所得層の人達にとって、和食がすごいブランドになっているのを感じたんで、これから和食はもっともっと来るだろうと思いましたね。
中華やイタリアンって世界中どこ行っても食べられる。もはや中華は中国人だけのものじゃないし、イタリアンもイタリア人だけのものじゃないじゃないですか。世界中の人が愛する食文化になっている。
間違いなく和食もこれからそうなっていくだろうと思いました。
そうすると和食と日本酒は切っても切れない関係なので、日本酒もこれから世界中のの人達が日常的に飲むようになるであろうと。
だって、あとで調べたんですけど、日本酒の輸出市場ってたったの150億円とかしかないんですよ。フランスのワインの輸出市場は1兆円ですよ。
どう考えてもまだまだ海外で売れるポテンシャルがあると思いますよね。

-----IT業界にいらっしゃったにも関わらず、なぜ日本酒なのでしょう?
上田:一番良く聞かれる質問ですね笑 デジタルな業界に疲れてアナログな仕事をしたくなったじゃないかみたいな事を言われることもあるのですけど、全く違んですよね。
今まで僕がいたIT業界って基本的には社会を効率化していくためにIT技術を使った”ツールを提供する”というのが基本的な役割だと思っているんですけど、そういったツールというのは僕の感覚ではかなりやりつくされた感があるんですね。
一方で、こういったITツールを使いこなした新たな職業が生まれたり、既存のビジネスがIT活用を前提として生まれ変わったりといったことが、少し前から起こり始めています。
YouTuberなどが前者に、ネット専業の宅配クリーニングサービスなどが後者に当てはまります。
つまりどんなITサービスを作るかという時代から、どうITサービスを使いこなすかという時代に移行しつつあるということです。
そういった視点で見たときに、日本酒業界は非常にIT活用が遅れた業界だと言わざるを得ません。未だに公式WEBページもない蔵元が結構あるという状況です。
日本酒が好きでITの使い方に精通した僕こそが、ITを使って日本酒ビジネスをリニューアルさせるべきだと考えたんです。


なるほど...!ということで今回はここまでとなります!
次回後編とし、来週月曜公開となりますので、どうぞお楽しみに!


sakebijin

SAKE美人サイト事務局

SAKE美人サイト事務局です

事務局からの他の記事を見る
Page Top